試撮 [窓景]
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十二月四日(日) 撮影
去年の十二月、
新しいカメラを買いました。
残念ながら私が欲しい機材ではありませんでした。
エントリーモデルの一眼と二本のズームレンズがセットになったものです。
主要な使用目的は妻が娘の写真を撮るためでした。
何せこのカメラは子供を撮るために売れているらしく、
カメラに疎い妻もこれなら娘をきれいに撮れると思い込んでいたので、
説得するには好都合でした。
私が所有する一眼は三年前に買った同じメーカーのズームレンズ付きのキットでした。
カメラ一台にレンズ一本きり、
アダプターを噛ませて古い単焦点レンズを使う事はありましたが、
ピント合わせが思うように行かずレンズ交換はほとんどすることがありませんでした。
妻は初めて手にする一眼なので、
55-250という望遠レンズは使えこなせないだろうから、
その望遠ズームを私のカメラ用にしてしまおうという目論見でした。
一眼で望遠の目を得て写真の世界が広がる、
画質は二の次で、
ただ、ただ安価にその目的を達しました。
理由はどうであれ購入した新しいカメラとレンズを手にして、
それでも嬉しいもので、
さっそく日曜日の午後、
試し撮りに自宅窓から冬の空を撮りました。
*
三枚目の写真は失敗写真です。
一枚目と同じように空に向かいカメラを向けていますと、
当時一歳七ヶ月の娘がいきなり網戸を閉めました。
丁度シャッターを押したときにその網戸の縦桟がレンズの前を横切ったのです。
画面中央にピントの合っていない黒い物体はその網戸の縦桟です。
正に危機一髪、
網戸がカメラやレンズに当たらず助かりました。
出勤 [窓景]
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十二月三日(土) 撮影
冬至まで三週間に迫ったこの時期、
出勤時はまだ暗くようやく、
東の空に明るさが見え始めます。
時折思い立ってはこうした写真を撮ります。
時間と気象条件が整うと撮る気になります。
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同日 撮影
仕事場に到着すれば、
同じ景色を繰り返し撮影していました。
師走 [空景]
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十二月二日(金) 撮影
ようやくブログ記事の写真は十二月を向かえ、
まもなく雪が降ってくる時期となりました。
仕事のある日はこの場所で、
日々季節の移ろいに、
そして、
僅かな時間でも刻々と変化する空を眺めては写真を撮りました。
来年のこの時期にはこの場所には居ないので、
もう二度と撮る事の出来ない光景、
そう思うと撮らずにはいられません。
時間や場所が限定され、
一枚の写真としての追求を思うように出来ず、
詰めの甘い写真ばかりですが、
これらは私に取って貴重な記録であります。
樹影 [空景]
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十一月二十三日(水) 撮影
出勤するとこうした光景に出会う日があります。
仕事場には十分余裕を持って出勤するので、
こうした朝の光景を眺め、
気に入れば写真を撮ってから仕事を始めます。
こうしたささやかな楽しみを持ち合わせると、
早起きも苦になりません。
和画 [空景]
十一月二十二日(火) 撮影
朝陽が登り切ってしまえば、
興味を惹く光景にはならないと思っていました。
この日は力強い日の出を見る事が出来たのですが、
次第に雲が広がり始め、
この写真を撮影する間際まで撮影は諦め、
空を見る事は忘れていました。
何かの拍子に窓の外を見ると、
薄い雲がほどよく太陽を覆い、
太陽の眩しい光を柔らかく包み込んでいました。
具合良く手前の木々の背景となる辺りの空は雲が切れ、明るく、
木々の姿を影として浮かび上がらせていました。
日々風景を眺めては絵画を思い浮かべることがあります。
これまでは厚く絵の具を塗り重ねた油絵や、
透明水彩の儚くも潔い絵画を思い浮かべることが多かったのですが、
この朝は日本人として感じる風流な風景を、
日本画に重ねて眺めた光景です。
重景 [空景]
十一月二十日(日) 撮影
空の色具合と雲の姿、
その背景に折り重なる木の影、
それは特別な場所ではなく、
日々通う仕事場の前で繰り広げられるありふれた光景。
見る心持たなければ見逃す光景、
写真を撮る趣味を持つからこそ出会うことの出来る光景。
出会った光景に記憶を重ねて記録する写真、
私にとっては貴重であります。
冬想 [窓景]
空を眺め
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光を見つめ
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冬を想う
十一月九日(日) 撮影
季節を感じる空、
あと一月もすれば空から雪が降ってくる頃、
その空からこれから向かえる冬の、
嫌なこと、
辛いこと、
嬉しいこと、
楽しいこと、
様々なことを想う。
空を眺め、
光を見つめ、
冬を想う。
十一月は日に日に冬が深まり、
本格的な冬も間近。