試撮 [窓景]
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〔02〕
〔03〕
十二月四日(日) 撮影
去年の十二月、
新しいカメラを買いました。
残念ながら私が欲しい機材ではありませんでした。
エントリーモデルの一眼と二本のズームレンズがセットになったものです。
主要な使用目的は妻が娘の写真を撮るためでした。
何せこのカメラは子供を撮るために売れているらしく、
カメラに疎い妻もこれなら娘をきれいに撮れると思い込んでいたので、
説得するには好都合でした。
私が所有する一眼は三年前に買った同じメーカーのズームレンズ付きのキットでした。
カメラ一台にレンズ一本きり、
アダプターを噛ませて古い単焦点レンズを使う事はありましたが、
ピント合わせが思うように行かずレンズ交換はほとんどすることがありませんでした。
妻は初めて手にする一眼なので、
55-250という望遠レンズは使えこなせないだろうから、
その望遠ズームを私のカメラ用にしてしまおうという目論見でした。
一眼で望遠の目を得て写真の世界が広がる、
画質は二の次で、
ただ、ただ安価にその目的を達しました。
理由はどうであれ購入した新しいカメラとレンズを手にして、
それでも嬉しいもので、
さっそく日曜日の午後、
試し撮りに自宅窓から冬の空を撮りました。
*
三枚目の写真は失敗写真です。
一枚目と同じように空に向かいカメラを向けていますと、
当時一歳七ヶ月の娘がいきなり網戸を閉めました。
丁度シャッターを押したときにその網戸の縦桟がレンズの前を横切ったのです。
画面中央にピントの合っていない黒い物体はその網戸の縦桟です。
正に危機一髪、
網戸がカメラやレンズに当たらず助かりました。