浮遊 [空景]
前記事の後のこと。
〔01〕
〔02〕
〔03〕
十一月十五日(日) 撮影
回送される蒸気機関車を見送った後、
一旦家に戻り用事を済ませ、
自宅裏を通過する時間を見図り再び田んぼに出ました。
朝広がっていた重々しい雲は消え去り、
青空が広がっていましたが、
依然として風は強く吹いていました。
蒸気機関車を見送る場所を決め、
しばらく何もすることなくただ立ちつくしていましたが、
一向に蒸気機関車は姿を表しません。
一本前に通過するはずの下り電車も姿を表しません。
強風下体温も奪われ厚着をしてこなかった事を後悔しながら、
それでもただひたすら待ち続けました。
どうやら強風で列車運行に遅れが出ているようで、
待ちきれずに帰る人の姿も見えました。
ようやく蒸気機関車が三十分ほど遅れ姿を見せました。
残年ながら蒸気機関車を上手く撮影することが出来ませんでした。
動く物を撮るのはやはり苦手です。
蒸気機関車が行った後、
風の吹く田んぼをしばらく歩きました。
風は冷たかったけれど、
空に浮く白い雲を見ていると、
寄り道せずに家へ帰ることは出来ませんでした。