雨と写真 [雨景]
今日は肌寒く感じるほど気温が低かった。五月最後の今日一日、雨が降った。明日から六月、衣替えである。けれども今日のこの気温では、衣替えを躊躇したくなるほどである。
思いがけない冷たさを持ち合わせた雨の日は、少しだけ心が沈みがちになるが、雨は風景を演出してくれる。肌と心で感じる冷たさは心を引き締める。心が引き締まると、思考や感覚が研ぎ澄まされる。常に研ぎ澄まされた心の有り様は疲れるかもしれないが、こうした心の張りは快感である。
自分の心に合う風景を、少し暗く写し撮る。どうしても光を少なくして写したくなる。これは自分の癖である。「自分が気持ち良くなる」為の映像の明るさなのである。自分に取っての適正露光であり、その価値は自分にある。写真は私的に撮っているだけ。誰の為のものではない。写真は自分の心の表れである。
2007-05-31 20:19
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