影姿 [光景]
連休過ぎ去った日曜日、
五月は天気の良い日が多く、
窓から見る空や、
家の中に差し込む光が美しく、
家にいても常に外が気になります。
夕食前のひととき、
カメラを持って自宅裏の田んぼを少しだけ歩きました。
思えば随分日が長くなりました。
〔01〕
鮮やかな青。
〔02〕
その青が少し深まる。
〔03〕
光りが強い。
〔04〕
樹の影と一緒に記念撮影。
さてと帰ろうかな。
*
締めはセルフポートレート、
自分の影を撮りました。
朝夕の太陽が低いときに撮ると、
ほっそりと背が伸びたような気がして嬉しくなります。
*
今日はこの後飲み会です。
帰宅後の更新が出来そうにないので、
早めに更新して出掛けます。
では、行って参ります。
求光 [光景]
「散歩」 その一
連休二日目、
家人の要求を全て断り一日中家でごろごろ過ごしていました。
しかし晴天の下、こんな過ごし方で良いのかと不安になり、
三時を過ぎた頃、
写真を撮らなければならないと思い散歩に出掛けました。
散歩の先は自宅から半径一キロほど、
田んぼのあぜ道や農道を歩いたり、
途中本屋など立ち寄りながら三時間ほど歩きました。
この日の散歩コースの半分ほどは、
四月八日の記事とした「散歩」
(http://wabi-sabi.blog.so-net.ne.jp/2008-03-23)、
で歩いたルートと同じ。
冬とは違った景色を求めて歩きました。
〔01〕
〔02〕
〔03〕
〔04〕
〔05〕
この日は自分一人での散歩、
自分の思うままに歩み、
自分の思うままに立ち止まり、
気に入った場所で撮影をします。
画面から受ける印象は暗く、
その心象は沈み込んでいるように感じますが、
撮影者本人は楽しく散歩をしているつもりです。
散歩の先で撮るこうした写真は、
自分の好きなものを、
自分の好きなように撮る。
これほど楽しいものはありません。
*
散歩はまだ途中、
この後も続きます。
この連休にはたくさん写真を撮りました。
あと一週間は記事にする写真の蓄えがあります。
この先しばらくはゆったりと更新をしていきます。
樹影 [光景]
一月十二日、
雪国の冬らしく冷え込む朝でした。
窓の外は音が消え、
部屋の中の空気も冷え切っていました。
「雪が降っている」
布団の中にいてもそう感じ取ることができました。
目が覚めてもしばらくは、
自らの肌で温めた布団にくるまれていました。
取り留めの無い事を考えていましたが、
すぐに浅い眠りに付きました。
南に面する窓の障子戸の明るさを、
閉じた瞼の裏側で知覚します。
いつもより遅く布団を這い出し障子戸を開けると、
外は一面の雪景色、
けれども目を奪われるほどの白い雪ではなく、
降る雪が光を遮り光と色を弱め、
辺り一面鈍い空の色に包まれていました。
少し重い心で家を後にします。
目覚めの頃しきりに降っていた雪は小降りになり、
雲の薄くなった所から光が降ってきます。
私は町外れにある小高い山の上に立ちます。
そこは偶然が引き起こす場所でした。
目にする光景は全ての条件が上手く重なり、
私の心象を揺さ振ります。
〔01〕
光があればこそ、
この世の全てが輝きます。
〔02〕
危うい光だからこそ、
美しい画となります。
〔03〕
漏れた光が枝の間をすり抜け、
樹影を描きます。
〔04〕
雲は太陽を包み解き、
太陽は雲間を渡ります。
〔05〕
光を操るのは雲の仕業、
雲は太陽の光を弄びます。
*
夢は、
文学的な才能を持ち合わせ、
日々の暮らしの中で目にすること、
感じること、想うことを
叙情あふれる文章で随筆に綴ること
前記事の酔いを借りて書いてみました。
*
このようなモチーフの写真は、
これまでもリバーサルフィルムで撮り続けていました。
今日はデジタルカメラで撮りましたが、
そこそこ思うように撮ることが出来ました。
今日は若干の明るさ補正の画像処理のみ施しました。
冬光 [光景]
〔01〕
差し込む光
〔02〕
一隅を照らし
〔03〕
影を映す
〔04〕
冬の暖かな陽差しを受けて
*
今日の写真も一月三日に撮影したもの。
冬の陽差しが家の中に差し込み、
その温かく、眩しい光に目を奪われ、
カメラを持ち出して家の中を撮りました。
こうした日は心温かく、
とてもやわらかな気持ちになります。
某日 [光景]
新年、ようやく晴れました。
〔00〕
前記事と同じく一月三日正午近く、
我が家裏窓からの雪景色です。
新年三日にしてようやく青い空が広がりました。
雪国の冬の生活は辛く厳しいのですが、
この空の青と白い雪の見事なコントラスト、
このようなきれいな景色を目にすると、
この土地の負を忘れ心躍るのです。
雪原の向こう側には日本海があります。
自宅からは十キロも離れていません。
車に乗れば十数分で海に行くことが出来ます。
確かに青空が広がっていますが、
よく見ると海の方には鉛色の雲が垂れ込めています。
けれども、久し振りに見る青空、
あまりにも気持ちが良かったので、
この後海に出掛けました。
* * *
残念ながら、昼過ぎには天気が翳り始めていました。
海に近付くに連れ空は曇り始めました。
海の上には暗い雲が広がり、
時折小雨が落ちてきます。
午前中の晴天が嘘のように空は崩れていました。
〔01〕
〔02〕
〔03〕
〔04〕
〔05〕
〔06〕
冬の日本海らしく、
風が強く海は荒れていました。
海を目にした心象を写真にします。
この海に我が心は感応しますが、
決して心は暗く沈みません。
〔END〕
海からの帰り道、
珈琲を飲んで体を温めました。
店を出ると空には再び青空が戻っていました。
暮れ色漂う青空、
この色の雰囲気に感応し、
思わず駐車場で一枚撮りました。
* * *
今日は三種類の写真を記事にしましたが、
全て同じ日に撮った写真です。
青空の写真と海の写真、
とても同じ日に撮ったとは思えない空の表情、
この土地に於ける冬の特徴、
冬はこの変化が写真を撮るには好都合な季節です。
以上、海の写真は前記事と同じ写真です。
画像処理を施してみました。
空の青い写真は処理をしていません。
冬海 [光景]
一月三日、
昨年五月にブログを始めてから
初めて海に行きました。
正確に言うと、これほど近く海に立つということで、
海の手前、丘の上から眺めることは何度かありました。
これまで海に行かなかったことも、
この日海に行ったことも、
特別な思いがあった訳ではなく、
ただ何となく、
思いつきで海に行きました。
*
荒ぶれる冬の日本海、
この日の海は冬の厳しさも少し和らいでいて、
風が強くても、
浜辺に降り立ち、
容易にカメラを海に向けることができました。
〔01〕
遙か水平線の向こうまで垂れ込む鉛色の雲、
深く重く沈み込む波の音、
眼前間近に冬の海と対峙します。
〔02〕
白い波頭の隙間を埋める深い色、
じっと見つめていると、
この海の底に心引き込まれそうになります。
〔03〕
鈍空に一隅の光。
〔04〕
遠い陸地の建造物を、
白い波頭越しに
目を細め見つめます。
〔05〕
冬の風に細かな飛沫が飛び交い、
遠くの風景は薄れていきます。
〔06〕
暗礁を波が飲み込みます。
自分は、
どんなに強い波が押し寄せても、
動じることのない、
強き心を持っているだろうか。
海の印象は冬の日本海、
幼少時に深く刻み込まれた海の心象。
穏やかでなく、
こうした色や音に包まれた海が、
海に対する私の原風景、
写真を撮るようになって気付きました。
感光 [光景]
日曜日の午後、
自宅から歩いて寺院に向かいます。
〔01〕
見慣れた風景を、
光の力が冴えた世界に映し出します。
〔02〕
形あるものは、
光を得て影を作る。
〔03〕
暗部に凝視すれば、
光溢れる。
〔04〕
暗い空間に身を置き、
外の世界を見る。
〔05〕
いくつの世界が存在するのか、
目に見えない世界を見る。
〔06〕
花に囲まれ、
光に包まれる。
デジタルで手に入れたモノクロの世界、
無意識のうちに光に感応し、
光の存在に魅了されます。
寂秋 [光景]
日曜日の午後遅く、
よく足を運ぶ寺を訪れました。
秋の光を捉えようと、
少し遅い時間ですが家を後にしました。
〔01〕
屋根の垂木と木々の葉先が、
光る雲に影を映します。
陽の傾き掛けた秋空の下、
いつものように歩みを進めます。
〔02〕
通り過ぎることが出来ない場所。
いつも静かに半眼で、
じっと私の心を見つめられます。
〔03〕
いつもこの場所に迷い込みます。
何故かこの空間に心惹かれ、
ここで写真を撮ります。
〔04〕
更に奥へと細い道に導かれます。
この先は墓地。
この日は少し躊躇いがありました。
〔05〕
視線を地に近付け道の先を見つめます。
この場所の雰囲気の妖しさと対象に、
鈍い光の中、
きれいな緑色が浮かび上がります。
〔06〕
艶やかな葉に目を落とします。
沈み込む緑色、
その深い色を見つめます。
〔07〕
雨でも無く光は鈍いのに、
この緑の色具合。
一枚撮って家路に着きます。
先週の日曜日で散歩で撮った写真です。
添える文章をまとめるのに一週間掛かりました。
言葉が枯渇しています。