水面 [夕景]
※本記事は、前記事の写真に文章やコメントを添えたものになります。
とある日の夕暮れに行った撮影散歩。
その続きです。
〔01〕
少々露出不足の写真。
何となく撮った一枚の写真。
この写真が切っ掛けでした。
〔02〕
冬の夕暮れ、
光の弱くなった空が、
落ち葉の浮かぶ水面に映っていました。
〔03〕
時折、
雲間から差し込む冬陽が強くなると、
池の水面も明るくなります。
〔04〕
手前には枝葉のシルエット。
背景には木立のシルエット。
〔05〕
黒色に魅了されていて、
好んでこのような写真を撮ります。
〔06〕
水鳥の飛び立った跡。
水面の波紋を光が演出します。
〔07〕
背景の木立を映す水面に、
光の輪が広がっていきます。
〔08〕
その輪の広がりは空を映した水面に届き、
次第に黒から白へと色を変え、
やがて消えていきます。
〔09〕
背景の木立を映す水面。
木立の縁取りは浮遊物や僅かな水面の動きに揺れ、
木立が影となる黒色の部分には、
小さく砕けた波紋が空の光が反射して輝いています。
〔10〕
雲が切れて青空が広がりました。
樹影と空の表情を重ねます。
〔11〕
更に浮かぶ落ち葉を重ねます。
〔12〕
様々な映りを求めます。
〔13〕
立つ位置と光の具合で、
池の表情がどんどん変わって行きます。
移り変わる光景を追います。
〔14〕
どう撮るか。
僅かに考えていますが、
感じるままに撮って行きます。
思考が浅い分、
出来は雑な写真です。
〔15〕
自然の動きと、
自分自身の動き。
いくつもの組み合わせを試して撮ります。
〔16〕
視野も変えながら撮ります。
〔17〕
様々の者達の共演で、
画面が埋め尽くされます。
〔18〕
僅かな水面の揺らめきにも、
映る空の雲も揺らめきます。
〔19〕
水面に映り込む色、
木立の黒と空の青、
画面を占める割合で印象が変わります。
〔20〕
光が弱まって、
再び波紋を撮ります。
〔21〕
波紋が映り込む姿を揺らしていきます。
〔22〕
次第に白色は弱まり、
黒色の支配が広がります。
〔23〕
更に光は弱くなり、
次第に辺りが薄暗くなっていきます。
〔24〕
それでも池の水面には空や木立が映り込みます。
〔25〕
池の淵の映り込み。
〔26〕
映り込む黒色の微妙な質感に心惹かれます。
〔27〕
池の水面は次第に黒色に支配されます。
〔28〕
画面の切り取りと、
露出の操作での演出です。
〔29〕
随分写真を撮った後、
帰るか帰らないか迷いながら、
少しだけ池から離れ空を見上げます。
〔30〕
何か撮り残した物があるのではないかと思い、
再びいけに戻り、
水面を撮り続けます。
〔31〕
焦点の変化。
木の枝に焦点を合わせると、
画面の質感が変わります。
〔32〕
光の具合で、
微妙に色合いが変化していきます。
それを捉えようと試みました。
〔33〕
再び池から離れ、
先ほどとは別の木を撮ります。
〔34〕
三度池に戻り、
影の黒色が怪しい色になっていきます。
〔35〕
池を後にする最後の写真。
良い時間を与えて頂きました。
十二月五日(月) 撮影
僅かな時間を縫って出掛けた撮影散歩、
急ぎ足で暮れていく太陽の光が失われ、
吹く風の冷たさが身に凍みて、
もう撮影はこれまでと家路に着きました。
その帰り道、
どうということの無い池がありまして、
これといった特徴や美しさがあるわけでもなく、
目にしても何も心動くとの無い池なので、
これまでも何度かこの池の脇の道を歩いていますが、
写真を撮ったことはありませんでした。
この日も光が弱く、
わたしの好む空や光の具合ではなかったのですが、
何となく〔01〕の写真を一枚撮った後、
何かアイディアが湧いてくるかもしれないと思い、
数枚撮り始めたら止まらなくなり、
たくさんの写真を撮ってしまいました。
池に接する道の長さは三十メートルほどでしょうか、
その道を何度見行ったり来たり、
レンズは生憎70-200のズームレンズ一本のみ。
広がりを写す事が出来ないので、
水面に映り込む物を切り撮るしかなく、
それだけに動きのある波や空などは瞬間、瞬間に姿を変えるため、
より良いカットを得たいとどうしてもシャッターを切ってしまいます。
素人ながら、
小さな格闘を持って写真を撮る事は楽しいことで、
夕暮れの冷たい風に体が冷えることも忘れて写真を撮りました。