散歩 [旅景]
「品川神社 富士塚」
〔01〕
「一合目」
品川神社の道階段途中を、
左手にコンモリとした岩山がありまして、
その気配が気になり左を見てみますと、
のような「登山道」という石があります。
その先には緩やかに登っていく坂と階段が見え、
「一合目」という石標が建っています。
〔02〕
「二合目」
僅か数歩歩けば「二合目」、
冷ややかなステンレス製の扉に守られた石像が出迎えてくれます。
〔03〕
「三合目」
草に埋もれた石標。
見落とすような事はないのですが、
道から少しだけ入り込んだ所にありました。
〔04〕
「四合目」
階段が少し急になった「四合目」、
立ち止まり文字を刻まれた石を眺める。
道の先を見上げても、
まだ頂上は見えず。
〔05〕
「五合目」
苦も無く半分。
頭上を覆う茂みも減り、
広がりのある空間になる。
〔06〕
「六合目」
「五合目」から道を右手後ろへと切り返し、
更に先を目指す。
階段は更に急になり、
いよいよ登山らしくなってくる。
〔07〕
「七合目」
小さな文字がたくさん刻まれた大きな石に出会う。
その石を見上げると空の広が広がり高所にいることを実感する。
〔08〕
「八合目」
此所で振り返り下を見下ろす。
登山道は日陰なので、
その景色の明るさが目に染みる。
〔09〕
「九合目」
もう一頑張り。
最後の曲がり角に「九合目」の石標。
〔10〕
「頂上」
本物の富士山を登る苦労とは比べものにはならない労力で頂上へ辿り着く。
けれども頂上に着く達成感を得て、
最後の写真を撮ろうと思うが、
すでに客がいて、
何やらビデオ撮影をしている。
撮影が終わるのをしばらく待つが、
一向に終わる気配がないばかりか、
他人への配慮もなく延々とやっている。
残念だが山頂の写真撮影は諦める。
〔11〕
江戸時代に此所に登った人達はどのような景色を見ていたのであろうか。
この方向には間近まで海が迫っていただろうか。
海とは反対の方向には富士山を見る事が出来たのであろうか。
撮影隊に憤慨しながら遠くの時代の景色を思い浮かべていました。
また私は今日、
思い付きの散歩途中にこの富士塚を気軽に登っているが、
江戸時代に本当の富士山に登ることが出来なかった人達が、
祈りや想いを遂げていた場所であることを思うと、
我が動機も軽薄ですから、
一枚の写真を撮る事が出来ないだけで、
他者を責めることはできません。
〔12〕
京浜急行の赤い電車を待って撮影し、
下山しました。
九月二十一日’(日) 撮影
品川神社を訪れるのは三度目となりました。
勿論、この富士塚に登るのも三度目です。
今回はブログ記事用に石標を撮りながら登りました。
山頂で最後の写真を撮る事が出来なかった事は、
締めがなく残念でしたが、
自分にとっても良い記念写真を撮る事ができたので満足しています。