紙垂 [社景]
白山神社 朝景 その二 「紙垂の章」
〔01〕
石段を登り詰めると石の鳥居があり、
その先は神域が深くなります。
〔02〕
鳥居を潜り振り返ります。
光り輝く緑色、
深く沈む更に濃い緑色を背景に、
そして控えめに透ける紙垂の白色が浮かび上がります。
〔03〕
再び拝殿に向かいます。
右手には手水舎があり、
その紙垂に目をやります。
〔04〕
朝陽が強く紙垂を透過し、
暖かみのある色が浮かび上がります。
〔05〕
〆の子の影が、
質感豊かな紙垂れに鋭く映ります。
〔06〕
振り返り鳥居の紙垂を見つめます。
際どく落ちる光、
じっと見つめれば目が眩みます。
五月十四日(土) 撮影
小さな神社故、
必然いつもと同じ被写体に目が行きます。
同じ物を何度も何度も撮る、
物体は変わらなくとも、
その都度光が変わるのだから同じ写真を撮ることは不可能。
何よりもその時の自分の在り方で写る物が変わります。
そんな行為から自分の歴史として写真が残っていきます。