階段 [社景]
春日山神社 朝景 その四
〔01〕
正直に言うならば、
この朝はこの長い階段を登らず、
車で神社の脇まで行きました。
神社の境内に入る前、
苦もなくこの階段に立ったので、
何の感慨もなく階段を見下ろしました。
〔02〕
それでも何か気を惹かれる階段でして、
神社を一回りした後、
この階段に引き寄せられました。
〔03〕
石の肌の色が目に止まりました。
こうした場所で見るその赤茶色は意外な色でした。
それだけに何とか上手く撮ろうと努力しましたが、
気持ちだけが先走り冷静に撮ることが出来ませんでした。
〔04〕
長い階段を少し下って見ました。
弱い光だったので、
階段は薄暗い色合いに沈んでしました。
〔05〕
その薄暗い階段脇の緑色が気になります。
この場所では階段が主役ですが、
焦点から外れたその色合いが気に掛かりました。
〔06〕
三分の一程度階段を下りました。
踊り場の脇に小さな空間が設えられてありました。
そこにはまた思いも寄らない色が溢れていました。
〔07〕
行儀良く石が並んでいるこうした階段は見ていると気持ちよくなります。
〔08〕
そうした階段の好きなところを見つめます。
苔はこうした空間を引き締める役割を持っていてい、
見つめている私の心も引き締めてくれます。
〔09〕
そろそろ階段を登り帰ろうかと思い階段の上を眺めました。
階段手摺りの先には空がありました。
五月七日(土) 撮影