暖解 [冬景]
〔00〕
この写真には語ることはなし。
ただ私的な思い入れがあるだけの事。
〔01〕
朝、仕事場に着き車から降りると、
空の雲が解れ青空が顔をのぞかせていました。
〔02〕
すっかり雪雲が解けた訳ではなく、
どこからか風に乗ってひらひらと雪が降って来ます。
〔03〕
晴れた空を背景に雪の積もった枝先を見上げます。
〔04〕
久し振りに見る青空でしたが、
この後また雪雲が空を覆い、
冬の空に戻りました。
一月二十日(木) 撮影
仕事場に着き車を降りてから僅かな時間に撮った写真です。
切り取り方で空の様子が違うのは僅かに雲が解れたからで、
カメラを向ける方向で空の印象は大きく違ってきます。
今年の一月は中旬からよく雪が降りました。
結構連続して降りましたので正直に言うと、
雪国に五十年近く住んでいる私でも途中嫌気が差しました。
したがって僅かな時間でもこうして青空が出ると、
冷え切っていた心が暖かく解れる思いがしました。
以前こんな話を聞いたことがあります。
ある新婚の夫婦が雪国に夫の転勤で引っ越してきましたが、
来る日も来る日も空から雪が降ってくる、
若い奥さんは日中一人で家にいる寂しさに、
毎日雪が降るその様が重なり、
ついに精神に異常を来し実家に帰ったと。
雪は時に人の心を病にまで追い込むもの、
辛く長い冬をただひたすら二堪え忍ぶ雪国の人々は、
我慢強いと言われるのが良く分かります。
*
今日の写真は〔02〕から撮影順に並べただけです。
〔01〕と〔05〕は単に露出が違うだけで、
〔01〕は必要なかったのですが、
暗く微妙な色具合が好きなので無理矢理冒頭に入れ込みました。
日々こうした写真しか撮っていないので、
写真の不出来、記事の不出来は少々寛容に見て頂けると幸いです。