SSブログ

光色 [夕景]





茜空01.jpg
〔01〕













茜空02.jpg
〔02〕



光の色をどう呼べばよいのか、
私が持ち合わせた言葉では言い表すことが出来ない事が多く、
その不自由さに苛立ちを覚えます。

ひとつの色に埋もれる雪国の冬を迎え、
色の名を調べてみたいと思う今日この頃です。













nice!(36)  コメント(14)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

滴海 [想景]





夜露01.jpg










nice!(31)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

寂寥 [歩景]





信州 飯山  秋の寺巡り  その十八 (終回)



いよいよこの寺歩きも終わりです。
駐車場へ戻る途中、
往きに立ち寄ったこちらの寺院を再び訪れました。
こちらの寺院は「紅葉寺」と称されているようで、
飯山の観光案内にも紅葉に包まれた山門の写真が載っています。
唯一他の観光客と出会う境内で、
往きにも三組ほどの観光客が訪れていたので、
何だか自分の居場所を確保できず、
足早に先の忠恩寺へと足を向けました。

帰り際に寄ったときには運良く誰も居ず、
西に少し傾いた陽が小さな境内に差し込み、
境内の処々に落ち葉や苔むした石に柔らかくその光を落としていました。
時計は気になりましたが、
少し腰を落ち着けて写真を撮ってしまいました。
思い通りに撮ることは出来ませんでしたが、
楽しみながら撮ることが出来ました。

しばらくすると観光客が近づく声が聞こえてきます。
狭い境内故、
他の人と相まって写真を撮る気にはなれません。
観光客が境内に入る前に、
飯山へ感謝の気持ちを抱きながら寺院を後にしました。




飯山63.jpg
〔01〕












飯山64.jpg
〔02〕












飯山69.jpg
〔03〕












飯山70.jpg
〔04〕












飯山71.jpg
〔05〕












飯山74.jpg
〔06〕












飯山75.jpg
〔07〕



   六、 浄土真宗 「称念寺」  (紅葉)



こちらの寺院で写真を撮り終えたとき、
今年はこれで秋を撮るのも終わったと感じました。
そう思うと急に寂しくなりました。
空気がとたんに冷たく感じます。
多くの写真を撮ることが出来たにもかかわらず、
何故だか沈み込んだ気持ちのまま飯山を離れました。



    *



全十八回、
本日の記事が最後の回となります。
長いことご覧頂きありがとうございます。
私的な寺巡り、
随分暗く、重い写真を連日並べてしまい、
その上稚拙な言葉を長々と綴ってしまいました。
ご覧頂いた皆様に心よりお礼申し上げます。












nice!(40)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

惜別 [歩景]





信州 飯山  秋の寺巡り  その十七




休日に与えられた時間は僅かで、
そろそろこの墓地を後にする時が来ました。

二時間に満たない寺巡りでしたが、
感情豊かに歩くことができました。
秋の光に恵まれたことに感謝します。

時計を少し気にしながら足早に、
けれどもこの墓地を去りがたく、
心引き戻され手早に写真を撮ります。




飯山41.jpg
〔01〕


墓石に苔むせば、












飯山58.jpg
〔02〕


落とす光に色が浮かび上がり、










飯山62.jpg
〔03〕


供花手向ければ、












飯山60.jpg
〔04〕


戯れる光に姿形を浮かび上がらせる。












飯山59.jpg
〔05〕


この墓地との別れを惜しみ見つめます。






 七、 浄土宗 「忠恩寺」 (別離)


この日何もかも上手い具合に働いて、
数多くの感情を与えられました。
同じ時期の同じ時間を選び再びここを訪れても、
同じ光に出会うことは出来ません。
時が流れ私の心が移ろえば、
こうして豊かな感情を得ることができるとも限りません。
それでも再び来ると心の中で言いながら墓地を後にします。
私の背中には力の弱った秋の陽差しがありました。













nice!(37)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

御堂 [歩景]





信州 飯山  秋の寺巡り  その十六




飯山52.jpg
〔01〕


屋根の意匠に秋の光が差し込みます。












飯山46.jpg
〔02〕


節。
風と雨に晒された、
その表情に見とれます。












飯山49.jpg
〔03〕


薄暗い堂内の古畳、
痩せ細りい草の香りは遠い昔で、
今では息の気配すら感じられません。












飯山48.jpg
〔04〕


何てことはない畳ですが、
日本人には畳は肌に親しい床材。












飯山47.jpg
〔05〕


瞬間の日だまりには暖かさはありません。









飯山57.jpg
〔06〕


天井に目をやれば、
文字の海。
細かな文字は読み取ることが出来ず、
簡素な文字の力に目を惹かれます。












飯山56.jpg
〔07〕


赤と金、
暗いところでその色が引き立ちます。












飯山54.jpg
〔08〕


千羽鶴、
折り紙の色が暗い堂内に浮かび上がります。












飯山50.jpg
〔09〕


落ち葉寄り添う木板には呪いの模様。
擬宝珠の影が優しく寄り添います。












飯山51.jpg
〔10〕


秋の陽差しが暫し留まる御堂でありました。






 七、 浄土宗 「忠宋寺」 (御堂)


こうした御堂を見つけると覗かずにはいられません。
こうした空間が好きです。
たいてい中は暗く湿った空気が滞留ています。
こうした場所では言葉を漏らさず、
静かに写真を撮らせていただきます。
けれどもそこへ足を踏み入れることは憚られるような気がするので、
御堂に足を踏み入れることはほとんどありません。
本心は、
中に入り思い通りに写真を撮りたいと思っていますが、
私にはそうした行為がいけないことという思いがあり、
その思いに立ち入る勇気を持つことができません。



    *



この御堂がこちらの墓地の到達点、
こにに身を置けばその先は帰路となります。
そして決まったようにここからはもう心が崩れ落ちます。




    *



写真の技術、
ピンブレ、
手ブレ、
被写体ブレ、
そして撮影後の修正。
何でも許せる今の私です。
そこには素人なりに長いこと写真を撮ってきて辿り着いた一つの境地であります。











nice!(33)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

土還 [歩景]





信州 飯山  秋の寺巡り  その十五




飯山B11.jpg
〔01〕


降り積もった落ち葉





飯山34.jpg
〔02〕


落ち葉焚き












飯山32.jpg
〔03〕


燃え












飯山33.jpg
〔04〕


燃やされ












飯山26.jpg
〔05〕


焼き尽き












飯山27.jpg
〔06〕


やがて木の葉は地に還る












飯山38.jpg
〔08〕


やがて私のこの身体もこうして燃やされるのだと思いました。


けれども私の体は焼かれても、
木の葉のようには地に戻らないのだとも思いました。



 七、 浄土宗 「忠恩寺」 (落葉焚き)



秋の墓地で死を思いました。












nice!(36)  コメント(10)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

漂煙 [歩景]





信州 飯山 秋の寺巡り その十四




飯山25.jpg
〔01〕


秋の陽差しに落ち葉焚きの煙が白く浮かび上がります。












飯山40.jpg
〔02〕


光と影にその煙が絡み付きます。












飯山39.jpg
〔03〕


立ち籠め、
漂う煙。












飯山43.jpg
〔04〕


その煙から洩れる光と影。












飯山44.jpg
〔05〕


供花にも柔らかく寄り添っていました。






 七、 浄土宗 「忠恩寺」 (落ち葉焚き)



墓地では落ち葉を集め焚いていました。
その煙漂う中を歩きました。
午後の陽差しにその煙が浮き立ちます。

この日の寺巡りでは処々で落ち葉焚きの煙と出会いました。
私にその煙が雄弁に語り掛けてきます。
私の心象はこの煙が主役となりました。



    *



最後の写真は先の記事と同じカットの露出違い、
どちらも捨てがたく今日の記事にてご覧頂くことにしました。
相変わらず写真を選ぶ時に不要な写真を潔く捨てきることが出来ません。












nice!(36)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

墓地 [歩景]





信州 飯山  寺巡り  その十三




飯山B20.jpg
〔01〕


心は厳粛に、
一人無言で墓地に立ち入ります。












飯山22.jpg
〔02〕


古き墓石に供する仏花、
その供養の心が今日まで続く時の長さを想います。












飯山B19.jpg
〔03〕


その石が何であるのかもわからず、
ただじっと見つめます。












飯山30.jpg
〔04〕


落ち葉がかき集められる前の墓地、
秋の陽差しの中落ち葉を踏みしめて歩きます。












飯山29.jpg
〔05〕


降り積もった落ち葉、
その色、
光と影、
ただそれだけの気持ち良い光景。












飯山31.jpg
〔06〕


思い通りの楽しみ、
秋のひとときを堪能する墓地でした。



 七、 浄土宗 「忠恩寺」 (墓地編)



飯山を訪れる楽しみの一つに、
こちらの寺院の墓地を歩くことがあります。
墓地は小高いところにあり、
木立に囲まれています。
処々それぞれの時代毎に墓石が建った事で分かります。
最初の写真を撮った場所は正にそうした場所で、
古い形の墓石が密集することなく建ち並び、
余裕のある空間が設けられています。
恐らく一般人の墓ではないように思われます。

こちらの墓地ではこうして古い形をした墓石がありますので、
きっと歴史のある墓地であること思われますが、
私にはその詳しい謂われはわかりません。

数年前に初めて飯山の寺歩きをしたときに見つけたこちらの墓地、
その後も数回訪れていますが、
時々訪れてみたくなります。












nice!(30)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

彼岸 [歩景]





信州 飯山 秋の寺巡り その十二




飯山B18.jpg
〔01〕


呼んでいる。
誰かが私を呼んでいる。












飯山B16.jpg
〔02〕


その光差す階段を登れば
あの世に行ける。












飯山B17.jpg
〔03〕


その階段を登ってみようかという思いに駆られます。



 七、 浄土宗 「忠恩寺」 (光編)



この光景を目にしたとき、
不思議な気持ちになりました。
それまでざわめいていた心が静かに澄んでいく気がしました。

後先のこと考えず、
そのままあちらの世界に行っても良いかと思い、
しばしそこに立ちつくしました。



    *



けれども私はまだ煩悩を多く、
彼岸で悟りなど得ることが出来そうにありません。
此岸で有り余る煩悩を削ぎ落とさなければなりません。













nice!(39)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

透過 [歩景]





信州 飯山  秋の寺巡り  その十一




飯山B12.jpg
〔01〕


墓地へ通じる道を少し歩きますと墓地の手まで登り坂になります。
その道を登る前、
その先を見上げるとちょうど正面に西へと僅かに傾き始めた太陽が目に入りました。
その眩しい光に透ける紅葉した葉の色を見つめます。












飯山B13.jpg
〔02〕


透過光が美しく、
その美しさに心奪われ、
素直にシャッターを押します。












飯山B15.jpg
〔03〕


自分の立ち位置を微妙に変えながら、
葉と光が良い具合になる位置を探ります。








飯山B14.jpg
〔04〕


その光景を上手く捉えることは出来ませんが、
今年の秋は美しい紅葉に出会い、
寺巡りを綴る一場面として一頁に綴ることが出来ました。



   七、 浄土宗 「忠恩寺」 (紅葉編)



紅葉の写真は苦手でいつもは撮る事がないのですが、
この時は素直に撮影をすることが出来ました。
この日それまで浮ついていた心も、
少し落ち着いてきているように思いました。

この日こうして普段は撮らない被写体も、
他の写真との繋がりが出てくるので、
写真の出来には関係なく意味のある写真となります。
そうした写真は私にとって大切な写真となるのです。











nice!(36)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。