蔓姿 [朝景]
再び朝の撮影散歩に戻ります。
(三つ前の記事「韻影」http://wabi-sabi.blog.so-net.ne.jp/2010-10-22の続きです)
〔01〕
〔02〕
〔03〕
〔04〕
〔05〕
緊張感を帯びながら撮影をしていましたが、
やはりメモリカードを忘れた痛手を時に感じていました。
恵まれた光に出会えば尚更その思いは深くなるのですが、
それでもこの日はその思いに捕らわれることなく撮り歩きをしていました。
けれども何が切っ掛けなのか自分でもわかりませんが、
心が突然折れました。
この場から離れ他へ行ってみようかと思った瞬間に、
心が離れていくようにも思われました。
思い他空が晴れ、明るくなってきたので、
久し振りに海でも見に行こうかという思い付きました。
この寺院から海までは歩いても数分、
心折れたのでこのままこの寺院に止まっても写真を撮ることは出来ない、
そのような思いに至り、
海へ行くかどうかは決めていないけれども一度寺院を後にすることとしました。
寺院の脇道から海の方向に抜けようと歩きます。
その傍らに小さな茂みがありました。
その茂みの中に何か引っ掛かるものがありました。
この日冬を思わせる空の色具合、空気感に心惹かれ目を奪われていましたから、
この何の変哲もない茂みには気を引く物など無いと思っていましたが、
この日はなぜだか写真を撮る気になりました。
その対象物が何なのかその時点では自分でも分かっていませんでした。
その茂みの傍らを抜けながら数枚の写真を撮りました。
その茂みの手前から眺め、
傍に寄り見上げ、
時に振り返り、
最後に天空を望むようにして思い切り見上げれば、
その答えがありました。
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散歩では、
時に意図していない被写体に出会うことがあります。
そうした出会いや発見を得ることが散歩の楽しみの一つでもあります。