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失敗 [寺景]





前の記事の最後に「とんだ失敗」と書きました。
今日はその失敗談です。

八月から九月に掛けて十七回の記事としてお届けした「素地」シリーズ、
その撮影場所は自宅から五キロほど離れた五智という所、
車に乗って出掛けて行っての撮影散歩地ですが、
私の気に入りの場所で、
ここ二十年近く、
一年を通して足を運んでは撮影しています。

また、このシリーズの写真は全て七月に購入したコンパクトデジカメで撮影しました。
この新しいカメラ、
広角28ミリから望遠300ミリまでのズームレンズを備えているので、
コンパクトでありながら様々な視点で撮影する事が出来ます。
デジタル一眼用のレンズは、
28ミリから135までのズームレンズ一本しか持たない私としては、
この300ミリという望遠と併せて持つマクロ機能がとても魅力的で、
ここしばらくは大方の撮影はこの新しいコンパクトカメラで事足りていました。
と言うことで今後こうした散歩での撮影はには、
このコンパクトカメラをメイン機種と考えていました。




五智002.jpg
〔01〕


この朝出かける前の晩、
撮影のために早起きが出来ればよいと早めに床に着きました。
夜中雨音を聞いていたので、
翌朝の撮影は半分諦めていたのですが、
目が覚めて外を見てみますと雨は降っていませんでした。
雨の上がった空には黒い雲が諸処にありましたが、
東の空にはその雲間から明るい空も顔を覗かせていました。
空はゆっくりと明るさを増していきます。
そんな空を眺めながら写真を撮りました。

そうしている内に雨露に濡れた被写体を探すのも良いか、
そんな気持ちがわいてきまして、
そう思うといてもたってもいられず、
コンパクトカメラを携えて家を後にしました。












五智001.jpg
〔02〕


さて、目的地に着き、
いつも通りの手順を踏み通い慣れた寺院の境内へと足を踏み入れます。
この日薄曇りにまだ十分な明るさを得ない景色の中に被写体を探します。
残念ながら思ったほど雨の滴はなく、
しっとりとした感覚はありません。
それでもいつも通りに歩きながら写真を撮り始めました。

そして写真を数枚撮ったところで、
突然カメラのモニタにメモリの容量がいっぱいになったという表示が現れました。


その文字を見た瞬間、
昨夜メモリのデータを移そうとカードをカメラから抜いた事を瞬時に思い出しました。
けれどもコンパクトカメラには内蔵メモリがあります。
その内蔵メモリに空きがあれば撮影は出来るのですが、
運悪く出掛ける前に家で空の撮影をしていたので、
そのデータで多くのメモリが使われていて、
ほとんど空きが無かったのです。

とりあえずモニタを見ながら不要と思われるカットを削除しようとしましたが、
微妙な時間帯の撮影だったので段階露光をしていたので、
モニタ画面ではどのカットを削除すればよいのか見分けることが出来ません。
削除すべき画像を絞り込むことが出来ないので、
どれほどの容量を確保できたのかわかりません。
メモリにしろ電池にしろ残量を気にしての撮影では落ち着いて撮影することが出来ません。
一枚のメモリで十分と踏んでいたので予備のカードも持ち合わせていません。
これではこの朝の撮影を諦めざるを得ない、
そんな状況でした。
きっと近くのコンビニでも飛び込めば、
メモリカードを手に入れる事が出来るとも思いましたが、
朝の光は刻々と変化していくので、
その時間が惜しまれ再び車を走らせることは出来ません。












五智003.jpg
〔03〕


絶望的。












五智004.jpg
〔04〕


しかし、幸運にもこの朝、
サブ機としてデジタル一眼を持ってきていたのです。
出掛ける間際までそんな気は無かったのですが、
何故だかこのカメラを持ってきていたのです。
こちのサブ機にはしっかりとカードが入っていました。
メイン機とサブ機、
この朝入れ替わっていたならばどうなっていたでしょう。
きっと一眼の機動性、写りなどを求めていたならば、
気落ちして撮影に集中する事が出来なかったかもしれません。
けれどもこの日は普通とはまるで反対の気持ちで出掛けていたので、
それほど気落ちすることなく撮影することが出来ました。

他愛ない出来事に長々とここまで読んでいただいた結果、
皆さんが来した結末に至らずスミマセンでした。



    *



今日の記事の写真はメイン機のコンパクトカメラで撮った写真、
結局このカメラではこの程度しか撮ることが出来ませんでした。
サブ機でとった写真はこの後の記事でご紹介いたします。







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