素地 [寺景]
「越後 五智 国分寺」 其の十二
〔01〕
〔02〕
〔03〕
八月二十二日 朝 撮影
この朝の散歩を始めて既に一時間ほど境内を撮り歩きました。
陽も徐々に高さを増し、
歩き始めた頃に行き届かなかった境内のあちらこちらに、
光を差し影を落とし始めました。
訪れたときには平坦な光故、
その色温度をその場の雰囲気として捉えるしか手立ての無かった仏様、
帰り道でお会いした時にはそのお姿が深い陰影に浮かび上がっていました。
光が変わるだけで写真も一変します。
けれども私は待って撮る性格ではありません。
その性格で捉えることの出来なかった光がたくさんあったことでしょう、
けれでもその性格で出会うことのできた光もある、
この日の朝も待つことなく歩いて出会った光です。