佐渡 [旅景]
佐渡紀行 その二十
〔01〕
島の小さな集落、
風を避けるようにして、
肩を寄せ合って家が建ち並びます。
家々の下見板は潮風に晒され、
その肌は色褪せ、
木目が浮かび上がっています。
〔02〕
帰路に着く旅の午後、
人気のない集落を流れる水路に、
傾きかけた陽が落ちます。
〔03〕
海を渡ってきた距離感に、
何時しか心は感傷的になります。
〔04〕
集落の奥へと導かれ、
出迎えてくれた仏様。
〔05〕
仏様のお顔に、
感傷的な心が解されます。
〔06〕
辿り着いた寺院に供えられた仏花は、
供える人の心。
〔07〕
それぞれの背後にある思いを感じ取るります。
〔08〕
墓石の陰影が深さに、
私の心象も深まります。
〔09〕
空間と空気を感じながら、
その場所に佇みます。
〔10〕
凝視すれば、
何かが見えてきます。
〔11〕
何もかも深く、
私には到底手の届かない、
その距離を思い知り、
〔12〕
心
寂として、
宿根木を去ります。
宿根木 その二
〔13〕
佐渡で旅唯一の自画写真。
*
佐渡での最終訪問地がここ宿根木でした。
今回の旅で唯一再訪の地であり、
また一番楽しみにしていた場所でしたが、
残念ながら許された時間が少なく、
想像していた思いに耽る事は出来ませんでした。
けれども幸い光に恵まれ、
自分らしい写真を撮ることが出来ました。
いよいよ次回は佐渡紀行の最終回となります。
旅から三ヶ月が経ち、
記事を始めてからすでに二ヶ月を過ぎ、
ずいぶんと歩みの遅い紀行記事となりましたが、
もう一回だけお付き合い下さい。