佐渡 [旅景]
佐渡紀行 その十八
〔01〕
出迎えてくれた花、
私の好きな仏花。
〔02〕
格子の隙間から差し込む光、
漆黒に浮かぶ光と沈む影。
〔03〕
礎、
躯体を照らす光。
〔04〕
輝く光の在処は、
釉薬の掛かった屋根瓦、
煌めく光を木の間に見る。
〔05〕
透き通る光、
浮かび上がる緑、
影の力。
〔06〕
苔生す木陰の静寂。
〔07〕
陰影。
〔08〕
機能有する戸当たり、
光浴びて浮き立つ木肌。
〔09〕
木目の僅かな起伏、
そこにこの木の時間を感じる。
〔10〕
立ち止まり、
見上げる空。
〔11〕
伝う道、
行き止まりの主。
〔12〕
生を求める罠、
死を待つ。
〔13〕
命二つ。
〔14〕
小比叡山
蓮華峰寺にて。
〔15〕
寺院を去る者に、
擦り寄るでもなく、
見送るでもなし。
ただ日だまりに、
勝手気ままに寝ころび遊ぶだけ。
*
小比叡山
「蓮華峰寺」
*
一泊二日の旅、
充実した旅を味わっていても、
二日目の午後になると、
どんなに楽しくてもどうしても帰りの事を考えてしまいます。
気持ちは急に落ち着かなくなります。
それでもこの寺院では、
光と影の織りなす光景に出会い、
心地よく写真を撮る事が出来ました。