彼岸 [旅景]
大磯散歩 その十 「彼岸」
〔01〕
海岸の人影は、
彼岸ね向かって歩く人たちの姿。
その道程ははてしなく遠い。
〔02〕
時折立ち止まっては、
輝く海を見つめる。
その姿は自分なのかもしれない。
九月二十一日(土) 撮影
大磯の浜で輝く海原を眺めていました。
浜辺で釣をする人の姿が見えました。
その釣り人の立ち姿を見ていたら、
もう十数年前に見た夢の光景が浮かび上がってきました。
その夢は、
自分が死んで此岸から彼岸へと旅立つという光景です。
浜には被告人席のような壇がありました。
私はそこに立ち、
これから歩む道を選択するよう
眼前の海は冬の海で、
波も荒くそれは冬の日本海を象徴するような海でした。
一つの道はこの冷たく荒い海をまっすぐに進む道で、
過酷ではありますがその距離は短いというもの。
もう一つの道は、
海を進まず海岸線を歩いて行くというもので、
一見平坦で楽に思えますが、
その道程は果てしなく遠く、
もしかすると永遠に歩き続けなければならないというものです。
この夢から覚めたとき、
酷く疲れていたことも思い出しました。
もしかすると死期が近付いている暗示かと不安な気持ちになりましたが、
あれから十数年が過ぎましたが、
幸いに私はまだ生きていて、
大磯の浜に立ち、
あの時夢で見た彼岸への光景を、
此岸の大磯で見つめることとなりました。
旅先で昔見た夢が浮かび上がり、
しばらく不思議な気持ちでこの光景を見つめていました。
なんだか恐ろしい夢ですね。
それにしてもたくさんの釣り人。
何釣ってるんでしょうか?
by crayfish (2013-11-15 07:32)
何か果てしない海岸線をゆく道を自分は選ぶ気がします
歩みは鈍くとも確実に果てに向かって行く
夢は潜在する自分の分身で、何かを解き放ってくれている要な気がします。彼岸と此岸ふっと顕われる事多いですね。今彼岸にいるような。
これも怖い世界です。
by SILENT (2013-11-17 05:54)